契約社員と正社員の違いは?3つの観点から解説【面接・責任・給与】

正社員で就職し定年まで同じ企業で働く時代は終わりを迎えようとしています。

求人の数は増加していても正規雇用は減り、契約社員などの非正規雇用が増え続けています。

最近では第二新卒や、育児などで仕事を離れた主婦層にも契約社員という働き方が一般的になってきました。

正社員に比べて見劣りされがちな契約社員ですが、いったいどんなメリット、デメリットがあるのでしょうか。正社員と契約社員の違いを、面接、責任、給与の3つのポイントを例にとって比較してみましょう。

面接から見る契約社員と正社員の違いとは?

正社員と契約社員では面接の通過率や採用する側の選考方法にも違いがあります。

求める人材の違い

採用する企業側から見て、正社員と契約社員では求めるスキルや想定している人材が違います。

正社員は定年退職まで雇用期間に定めがないので、長期的に自社で働いてくれる人材を求めています。

このため中途採用の場合は前職を辞めた理由が合否を決める大きなポイントの一つとなることが多いのです。特に第二新卒の場合は新卒で入社した会社を辞めたこと自体がネックになる場合も多いです。

対して、契約社員は業務内容は同じでも、雇用契約に期間を定めているから使い捨てのイメージが強いです。

しかし、実際はそうではない場合も多く、早期に退職されてしまうというリスクを軽減しつつある程度の経験のある人材を求める企業が多いです。

また、働きつつスキルを見極められるので、長めの試用期間として考える企業も増えてきました。

求めるスキルや人物像とかけ離れていれば契約満了時に放出しやすいことから、ある程度スキルの必要な専門職こそ積極的に契約社員で採用する企業も増えています。

面接通過率や、内定の出やすさの違い

面接の通過しやすさや内定に至る確率にも正社員と契約社員には違いがあります。

正社員の新卒採用の場合、大企業になればなるほど少ない枠に多くの学生が集まり倍率が高くなることが当たり前になってきました。

指導や教育にも手間がかかるので、いい人材が多くても新卒枠を拡大するということはまずあり得ないでしょう。

そのため、必然的に狭き門になってしまいます。

逆に、契約社員の場合、期間を定めていることで企業も採用するリスクが減ることや指導や教育も前職で行われている場合が多く、経費や時間的な負担が新卒に比べて軽いので採用に至る可能性が上がります。

また新卒採用のように就職活動の期間が定められていないので、ライバルの数は必然的に少なくなります。

また、評価する基準がしっかり学業を行ってきているかどうかではないので新卒採用時のような難しい筆記試験もなく、学業面に不安はあるがスキルには自信がある人物にも有利と言えます。

責任から見る契約社員と正社員の違いとは?

雇用形態の違う契約社員と正社員ですが、業務内容や責任も変わってくることが多いです。

任せられる業務の違い

正社員には企業の利益を長期的に担う責任があるので、売り上げや経費などの数字まで気にした考え方や、細かな報告業務がついてまわりがちです。

対して、契約社員は長くても3年(専門技能を有する場合5年)とその企業で働く期限があります。

長期的な会社の利益よりはその場の業務を円滑に遂行することが求められるので、自分の仕事を責任もってしっかりと終わらせることが求められます。

結果的に契約社員では大きな仕事を任せられることは少ないことが多いのです。

科せられる責任の違い

上記したとおり、正社員には役職にかかわらず企業の利益を長期的に担う責任が付いて回ります。

企画ひとつ取っても、「その企画は長期的に見てどうなのか」「新たな利益を生むことができるのか」など多角的に将来も踏まえた責任が付きまといます。

長く勤めることを考えると自分のためにも企業全体のことを考えざるを得ません。

また、将来的には昇進し役職に就くことも想定されますので、マネジメントなど人の使い方も大きな評価対象になります。

社内はもちろん、取引先との関係ひとつにも責任をもって行動しなければなりません。 対して契約社員は自分の受け持った仕事をしっかりと遂行することが求められます。

そのひとつひとつの積み重ねが会社の利益になるので責任を持った行動が求められます。

ただし契約終了を見越して取引先や自社とも全体とのかかわりは薄いことが多いので、負担になる責任は正社員に比べ少ないとも言えます

給与から見る契約社員と正社員の違いとは?

正社員と契約社員には業務内容や責任にも違いがありますが、その分給与にも差がでてきます。

給与形態の違い

正社員の給与計算はほとんどの場合月給制がとられています。

祝日による休業日や、一か月の日数によって違いがあっても原則的に一定の給与が見込めます。

対して契約社員は時給制、日給制、月給制など様々です。

月給制の場合は正社員と同じく年中安定して一定の給与がもらえますが、時給・日給制の場合休みが増えればその分月給換算した時の給与額が減ってしまうので、祝日などで休みの多いホワイト企業の場合は損してしまっていることもあります。

昇給の有無

一般的に、新卒正社員と中途の契約社員では契約社員の方が月給は高いことが多いです。

これは前職で培ったスキルを入社時に評価されているためで、特に専門技術を持って入社した場合にはその差が広がります。

反面昇給は正社員に分があります。

評価制度は企業によって年単位や半年ごと、四半期毎(3ヵ月)に行われることになります。

契約社員に昇給が適用される場合でも長期的に勤められる正社員は昇給のチャンスが多いことになります。

また契約社員には契約期間中の昇格もないことがほとんどので、そもそも昇給制度が設けられていない場合もありますので面接時に確認することをおすすめします。

ボーナスの違い

正社員の場合はボーナスも年収の大きなファクターの一つです。

景気や企業の利益によって額が増減したり最悪ない場合も考えられますが、契約社員の場合ボーナス制度がそもそもないことも少なくありません。

ボーナスがあるとしても正社員に比べ額が小さいことが少なくありません。

ボーナスには社員の退職率を下げる効果も期待されますが、在職期間が定められている契約社員には影響が少ないので減額されたり支給がなかったりすることが多いのです。

ボーナスは通常一括で月給の数倍の額が支給されるので、正社員と契約社員の年収の差を広げる大きな理由のひとつになります。

まとめ

このように正社員と契約社員には違いが多くあります。

採用のされやすさは契約社員にメリットがあるといえますが、長期的に働けない分キャリアアップを図るのが難しく、給与額も年収で見ると正社員に分があるといえます。

しかし契約社員を社員のの能力を見極めるインターンとして捉えている企業も増えていますし、労働基準法の改定で契約期間が更新され通算5年を超えた場合は、正社員を含む無期限労働契約に移行させる義務が与えられましたので、契約社員でも結果を残せば正社員を見据えて働くことができるようになりました。

正社員は今でも狭き門ですので、育児で仕事にブランクのある主婦の方も間口の広い契約社員ならば再就職しやすいですし、二次新卒など若いうちに退職して再就職を望んでいる方は契約社員として入社し、実際に仕事をしつつ自分を売り込んで正社員に昇格するという働き方も、今の時代ではおおいにありなのではないでしょうか。