就職活動に嫌気が差している就活生が考える進路は、大まかに分けると以下の4つになります。
- 就職浪人をして、既卒として就活する
- とりあえず就職して、第二新卒で希望する企業に再度チャレンジする
- 大学院へ進学する
- 既卒になり、ワーホリや好き勝手にフリーター生活をする
今回の記事では、1番目の「就職浪人をして、既卒として就活する」と2番目の「とりあえず就職して、第二新卒で希望する企業に再度チャレンジする」を比較していきます。
両者の違いに着目してみてください。
第二新卒と就職浪人の違いを徹底解説!定義から見る違い
第二新卒の定義
第二新卒とは、「一度就業経験のある大卒の求職者で、おおよそ三年未満で退職している20代半ばの人」を指します。
一般的に25歳以下の早期離職者(短期離職3年未満)を指すことが多く、企業によっては1年以上の職歴を最低条件にしているところもあります。
就職浪人の定義
就職浪人とは、「新卒時の就職活動において、採用内定に至らなかった、または希望に沿わず辞退した上で既卒となり、就職活動を継続している人」のことを言います。
つまり、既卒を指します。
第二新卒と就職浪人の違いは、職歴なしか、職歴ありの違い
すでにお分りいただけたと思いますが、両者の明らかな違いは「職歴があるか、否か」です。
ただ、それだけだと企業や採用担当者からどのように評価されるのかわからないと思うので、下記に図を記載しました。
第二新卒に関しては、職歴1年での短期離職者という意味で下記の図では定義しています。
第二新卒 | 就職浪人 | |
就職のしやすさ | ◉ | ✖︎ |
希望する仕事につけるか否か | ▲ | ✖︎ |
見られるポイント | 退職理由 | 就職浪人の理由 |
応募可能な求人数 | 多い | 少ない |
主なメリット | より現実的な職業選択 | とくになし |
主なデメリット | 早期離職を疑われる | 就職のしにくさ |
1つずつ解説していきます。
1. 就職のしやすさ
就職のしやすさに関しては、第二新卒の方が圧倒的にしやすいと言えます。
既卒者に対して、経歴が真っ白だからポテンシャルがある、という言い方をする方がいますが、それは嘘です。
なぜなら、新卒一括採用は日本の通過儀礼だからです。
人手不足であるIT業界や介護などでは就職しやすいですが、その他の業界では既卒者を受け入れてくれる企業はほとんどありません。
そういった意味で「とりあえず就職しておく」という選択を取るのも賢い選択でしょう。
2. 希望する仕事に就けるか否か
この点においても第二新卒者の方が希望する仕事に就ける確率は上がるでしょう。
それだけ職歴があるか、どうかというのは、面接官からすると採用する上で重要な指標となります。
第二新卒者は基礎的なビジネスマナーや会社内での立ち振る舞いなどをすでに覚えており、研修費用をかける必要がありません。そういった意味でも採用しやすく、キャリアチェンジの幅がきく経歴でしょう。
一方、就職浪人ですとその難易度はかなり上がります。
人が欲しい場合、新卒一括採用から新卒を取りますし、教育費を抑えたい、ポテンシャルが垣間見える若手を採用したいという要望なら第二新卒者を採用します。
こうした枠に当てはまらない既卒者は、就職活動で苦労することが思っている以上に多いです。
3. 見られるポイント
第二新卒者の場合、採用面接の場で必ず「退職理由」を聞かれます。
就職浪人の場合、「就職浪人をした理由」を必ず聞かれます。
両者に共通している点は、どうしてその決断をすることが最善だと思ったのかの理由を聞くことであなたを採用してもこれからやっているかの重要な指標となるからです。
退職理由では、前職と同じような苦境に遭遇した場合、すぐ辞めることが容易に想像できます。
就職浪人をした理由では、ただ働きたくなかったのか、それともどうしても目指したい職業があって就職浪人をしたのかといった点が評価されるポイントとなります。
下記の記事では、第二新卒者向けに言ってはいけない退職理由とその例文を記載しています。
ぜひ、参考にしてみてください。
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4. 応募可能な求人数
下記は、大手転職エージェントであるリクルートエージェントの「第二新卒歓迎求人」と「既卒歓迎求人」の求人数です。※2022年調べ
第二新卒歓迎 | 既卒歓迎 | |
リクルートエージェント | 7821件 | 317件 |
DODA | 5188件 | 283件 |
おおよそ10倍以上は、第二新卒歓迎のほうが求人数は多くあります。
これだけを見ても就職浪人での就活がどれだけ大変なのかわかるでしょう。
もちろん上記は公開求人数のみを抜粋していることから全ての求人ではありませんが、既卒になるだけで応募できる求人数がかなり少なくなる現実は直視すべきです。
5. 主なメリット
第二新卒者であるメリットは、一度社会人を経験しているが故に現実的な職業選択ができる点でしょう。
一度フルタイム、かつ年の離れた人たちが集まる集団で働いて見ると、長期的に働く上で「妥協点」が見えてきます。
例えば、50代、60代の上司の元で絶対に働きたくないとか、スールを着用して働きたくないとか。
本当に些細なことですが、長く働くにはこうした妥協点は非常に重要になってきます。そうした意味で新卒入社した会社よりも現実的な会社選びができるでしょう。
一方、就職浪人の場合は、とくにメリットがありません。理由は、上記でもお伝えしているとおりです。
6. 主なデメリット
デメリットとしては、必ず早期離職を疑われる点です。
これは、ある意味しょうがないことであり、ミドル層の転職でも早期離職していると同じような質問をされます。しっかりと退職理由を練ることでこのデメリットは解消できるでしょう。
一方、就職浪人のデメリットは、就職のしにくさが挙げられます。
応募可能求人数の違いですでに明らかとなっていますが、かなり就職はしにくいです。
その点のデメリットも含めて、とりあえず就職するのか、就職浪人になるのかは考えた方がいいでしょう。
とりあえず就職しておくのも後悔しない賢い選択
【とりあえず働く、とりあえず仕事する】
就職浪人を考えている方に1つ提言をすると、「とりあえず就職しておくのも賢い選択」だということ。
どうしても就職浪人しなければならない理由があれば別ですが、就職のしにくさという点で既卒にはなるべきではないです。
学生のうちなら間に合います。卒業する前に就職先を見つけておきましょう。
大学生で就職先が決まっておらず、早く内定欲しい方は以下のような就職サービスを利用するようにしましょう。
【参考】おすすめ就活サービスまとめ
就活支援サービス | 特徴 |
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とりあえず就職して働き、1年〜2年経った頃にもう一度入社したい企業に第二新卒転職としてエントリーするという選択を取ることも賢い選択でしょう。
既卒者に対する評価が悪いのは、新卒一括採用制度の問題ではありますが。
まとめ
- 第二新卒の定義
- 就職浪人の定義
- 第2新卒と就職浪人の違いは、職歴があるか、否か
- とりあえず就職するのも賢い選択
以上が「第二新卒と就職浪人の違いを解説!とりあえず就職しておきなさい」のまとめになります。
もし迷われているなら、学生のうちに就職先を決め、とりあえず就職されることをおすすめします。